「私ってブサイク…」と悩んでいる人の中には、他の人から見たら十分美しい外見を持つ人もいます。
本人が身体的な特徴について過剰に醜いと感じたり、他人に比べて著しく劣っていると思ったりする場合は「醜形恐怖症(しゅうけいきょうふしょう)」である可能性もあります。
今回は精神障害の1つである醜形恐怖症について調べてみました。
いつ発症する?よくある悩みとの違い
自分の体の一部、または全部を醜いと感じたことがあるという人は少なからずいるでしょう。
誰もが認める美貌を持つ人でも、鼻や口のパーツ、肌質などについて悩みがあり、メイクでごまかそうとする人も多いです。
ただし、通常はそれほど強く不快に思わなかったり、ある程度悩んだら受け入れることができたりします。
恋人や友人に「そんなことないよ、可愛いよ」と言われれば肯定的な考え方に変わることもあり、頭の中が常に自分の外見のことでいっぱいだという人は少ないのではないでしょうか。
しかし、醜形恐怖症の人は朝起きてから夜寝るまで、ずっと自分の見た目に関して不快に感じ、特定のパーツを何時間も凝視したり、反対に目を逸らし続けたりするのです。
目、鼻、口などの顔のパーツ、肌や頭髪の状態、体毛について悩む人が多く、さらに乳房や下半身を醜いと感じる人、痩せているのに太っていると思い込んでいる人なども多く見られています。
発症する年齢は、思春期を過ぎた頃の青年期が多いでしょう。
こんな行動があったら要チェック!精神科を受診してみよう
多くの人が外見に悩みを抱えていますが、醜形恐怖症の人は特に強迫行動が見られます。
醜いと思い込んでいるパーツを強くこすったり、皮膚をかきむしったりして取り除こうとする行動をする場合があり、家族や友人の癖だと思っていたら恐怖症の症状だったということもあるので注意が必要です。
また、人の目を気にして外出したがらなくなる、醜いと思うパーツを隠すために帽子を被る、夏場でも服を着込むなどの行動もあります。
目や鼻、口などの顔のパーツや乳房などは美容整形を受ける人もいますが、満足いく結果になることは少なく、なおさら醜形恐怖症を悪化させてしまうことにつながります。
自分の家族や友人が醜形恐怖症かもしれないという人は、美容整形やメイクをすすめるのではなく、まず精神科を受診させると良いでしょう。
誰もが持っている外見についての悩みですが、もしかしたら思い込みや考えすぎかもしれません。
どうしても受け入れられない身体的特徴に悩んだ時は、家族や信頼できる友人などに正直で客観的な感想を聞いてみると良いでしょう。