19世紀後半から20世紀にかけて流行した欧州文化に「紅茶占い」というものがあります。
ティータイムの本場イギリスを中心に、アメリカやカナダ、オーストラリアでも花開いたおしゃれな占いです。
今回は紅茶占いのルーツと簡単に楽しめる方法についてご紹介しましょう。
紅茶占いがブーム!風味豊かな茶葉を最後まで楽しむ
イギリスにお茶が伝わったのは17世紀ごろ。
日本や中国の緑茶が薬として海を渡り、18世紀には烏龍茶のような半発酵茶も伝わりました。
輸入されたお茶は高価なものであり、富裕層だけの楽しみだったそう。
豪華絢爛な茶道具も作られ、陶磁器や銀のティーセットが人気になります。
19世紀になると東インド会社の茶輸入独占権が廃止、これによってお茶は庶民の間にも広まりました。
なかでも欧州の人たちには紅茶が好まれ、誰もが気軽に飲むことのできるお茶となったのです。
紅茶占いが生まれたのはそのころで、飲み終えたティーカップに残った茶殻から運勢を占う遊びが流行しました。
紅茶占い専用カップも登場!「ネルロスカップ」
20世紀に茶こしが普及するまで、紅茶を飲むとカップに多くの茶葉が残っていました。
紅茶占いはそのカップに残った茶葉から犬や猫といった動物などのモチーフを想像して運勢を読み解いていたのです。
例えば犬が見えたら良い友達にめぐり会える、猫に見えたら裏切りに遭う、馬に見えたら願いが叶うなど、さまざまな解釈がありました。
地域や占いの結果を読み解く人によって解釈が異なり、これも紅茶占いの面白いところです。
紅茶占い専用のカップとして「Nelros Cup(ネルロスカップ)」というものも製造され、カップ内側には惑星やトランプなど多種多様なデザインが施されています。
紅茶占いをやってみよう!無地のカップでOK
ネルロスカップがなくても紅茶占いはできます。
茶葉が見えやすいように、内側が無地(できれば白)のカップがおすすめです。
茶こしを使わずに紅茶を注ぎますが、茶葉が多すぎると結果が分かりにくくなってしまいます。
程よく茶葉が入るように注意しながら、ゆっくり注ぎましょう。
次に占いたいことを思い浮かべ、紅茶を味わいます。
一口分だけ紅茶を残したら、カップを反時計回りに3回転させてください。
その後カップをソーサーに伏せて置きます。
指先でカップの底を2~3回軽くたたき、残った水分はソーサーに落としてください。
カップを起こしたら、内側に残った茶葉からモチーフを連想してみましょう。
茶葉にハートが見えたら「近いうちに結婚する」もしくは「不安定な愛になる」といわれています。
ほかにも木やリンゴなどさまざまなモチーフが有名です。
詳しくは「紅茶占い」で検索してみてくださいね♪